カルボニル基のα位に水素原子をもたないアルデヒドを塩基性条件で加熱すると、カルボン酸とアルコールになります。Cannizzaro(カニッツァーロ)反応と呼ばれるこの反応は1種類の化合物から二種類以上の化合物ができているため、不均一化反応といえます。
水酸化物イオンがカルボニル炭素に求核付加し、つづいてヒドリドが付加中間体から別のアルデヒドへ移動します。この反応機構は以下の通りです。
ヒドリド移動の機構は同位体を用いた実験により証明されています、具体的には、重水素化したベンズアルデヒドを用いると、重水素Dはベンジルアルコールのメチレン基に分布し。溶媒の水に重水素は取り込まれないというものです。