イミンの合成
アルデヒドまたはケトンは第一級アミンの反応するとイミンになります。
まず、アミンが求核付加たのちにプロトン移動し、カルビノールアミンができ、カルビノールアミンにが酸によってプロトン化し、水が脱離してイミニウムイオンが生成。イミニウムイオンからプロトンが脱離してイミンができます。
この反応には最適pHが存在します。どういうことかというと、酸性が強すぎると塩基性求核試薬であるアミンが完全にプロトン化されてしまい、最初の求核付加が起こらず、塩基性が強すぎるとカルビノールアミンにプロトンが付加しないため、水の脱水が起きません。目安の最適pHは4~5となります。
エナミンの合成
アルデヒドまたはケトンは第二級アミンと反応することでエナミンになります。
この反応は前述のイミン合成と最後以外は同じです。最後のイミニウムイオンからプロトンが脱離する段階だけが違います。イミン合成の時は脱離すべきプロトンが窒素上にありましたが、今回のエナミンにおいてはそれが存在しないため、2つ先の炭素原子からプロトンは外れます。こうしてエナミンができます。
また、イミン合成と最後以外は同じであるため、同様に反応速度を最大にする最適pHが存在します。
参考:マクマリー有機化学 中 第8版 p703~p707