弱酸の解離度

$$
\newcommand\h{{\rm [{H^+}]}}
\newcommand\aa{\rm [A^-]}
\newcommand\ha{\rm [HA]}
\newcommand\ka{K_{\rm a}}
\newcommand\kw{K_{\rm w}}
\newcommand\c{c_{\rm HA}}
\newcommand\oh{\rm [OH^-]}
$$

弱酸の解離度$\a$は以下のように定義される。$$\a=\f{\aa}{\ha+\aa}$$
このとき、平衡定数の定義より、
$$\ka=\f{\h\aa}{\ha}\tag{1}$$
$(1)$をつかって弱酸の解離度$\a$の定義式(一番上の式)は次のように書き換えられる。
$$\a=\f{\aa}{\ha+\aa}=\f{\f{\ka}{\h}}{1+\f{\ka}{\h}}=\f{\ka}{\ka+\h}\tag{2}$$
これから、解離度は水素イオン濃度の関数ではあるが、酸の濃度に依存しないことがわかる。

また、ちょっとした性質として、1塩基酸の場合は、$(2)$に実際に$\a=0.5$を代入すると、
$$\h=\ka$$
となる。つまり、1塩基酸の場合は、解離度が50%になる地点では、水素イオン濃度が酸解離定数と等しくなる。
これを別の言葉でいうと、
$$\rm pH=\rm p \ka$$
となるのだ。

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