ケト-エノール互変異性

ほとんどのカルボニル基は平衡状態でケト形として存在しています。

しかし、エノールは非常に反応性が非常に高いので、カルボニル化合物の多くの反応において重要です。

カルボニル化合物のケトーエノール互変異性は酸と塩基の両方に触媒されます。

酸性のときはカチオン中間体を経由した反応で、E1反応に似ています。

塩基性のときはカルボニル基のα水素が弱い塩基性を持っていることによって起こります。まず、カルボニル化合物が酸として働き、α水素を塩基に与えます。それによって生成したエノラートイオンは水によってプロトン化されます。この際エノラートイオンは共鳴安定化しています。つまり共鳴構造式がかけます。この際のプロトン化がα炭素上で起こればケト形に戻り、酸素原子上で起こればエノール形になります。

参考 マクマリー有機化学 中 第8版 p834,p835

スポンサーリンク