2種の異なるエステル間でClaisen縮合、つまり混合Claisen縮合反応を行うと、A-A、A-B, B-A, B-Bの4種類の生成物が通常生成します。なので、混合Claisen縮合反応で1種類のみの生成物を得るためには、一方のエステルのα水素がないことが必要になります。
例えば、安息香酸エチルやギ酸エチルは、α水素を持っていない、つまりエノラートイオンにならないエステルの代表です。
この混合Claisen型の反応はエステルとケトンの間でも行わせることができ、β-ジケトンをつくることができます。特に、ギ酸エチルを用いたときは高収率になります。