Claisen縮合反応はエステル同士のカルボニル縮合反応です。
Claisen縮合反応によりエステル2分子からβ-ケトエステルが生じます。
同じカルボニル縮合反応であるアルドール反応との違いは、はじめに生じる四面体中間体の振る舞いにあります。アルドール反応では(つまりアルデヒドやケトンの場合は)プロトン化されてアルコールを生成しますが、Claisen縮合反応(つまりエステルの場合は)アルコキシド脱離基を追い出してアシル置換生成物が生成します。
また、上の図の4段階目の反応で酸性のα水素が塩基に引き抜かれるため、塩基は1当量必要になります。この脱プロトン化により平衡は完全に生成物側に傾くことになるので、Claisen縮合反応は高い収率の反応です。