KClが金属Naで還元できる理由

カリウムはイオン化列ではナトリウムより最初に来ます。そのため、イオン化列(つまり標準電極電位の大小)からはカリウムはナトリウムでは還元できないと予想されます。

しかし、カリウム金属の単体は800℃で$\rm KCl$を金属ナトリウムで還元することによって得られます。
$$\rm KCl \ + \ Na \ → \ NaCl \ + \ K $$
NaとKの標準電極電位はそれぞれ
$$\b \rm Na^+ \ &+& \ \rm e^- \ &⇄& \ \rm Na \ &:& \ -2.71 \rm V \\
\rm K^+ \ &+& \ \rm e^- \ &⇄& \ \rm K \ &:& \ -2.94\rm V
\e$$であるため、たしかに、標準電極電位だけを見ると、
$$\rm K^+ \ + \ Na \ → \ K \ + \ Na^+\tag1$$の反応は起こりません。

しかし、$\rm KCl$よりも$\rm NaCl$のほうが格子エネルギーが大きく、その差が酸化還元エネルギーの不利を上回るため、実際には$(1)$式の反応は起こります。

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