二相系のてこの規則の導出

「てこの規則」は次のように導くことができる。部分的に混和可能な二種の液体AとBを考える。$n’$を一方の相に含まれるモル数、$n”$をもう一方の相に含まれるモル数とすると、総モル数$n$はもちろん
$$n=n’+n”\tag{1}$$となる。サンプル中のAのモル分率を、全体で$x_N$それぞれの相で$x_{N’}$,$x_{N”}$とすると、次式が成り立つ
$$nx_{N}=n’x_{N’}+n”x_{N”}\tag2$$式$(1)$の両辺に$x_{N}$を掛けると$$nx_{N’}=n’x_{N}+n”x_{N}\tag3$$となり、式$(2)$と式$(3)$の右辺が等しいので、
$$\b
n’x_{N’}+n”x_{N”}&=&n’x_{N}+n”x_{N} \\
n'(x_N-x_{N’})&=&n”(x_{N”}-x{N}) \\
\e $$よって、$L’=x_{N}-x_{N’}$,$L”=x_{N”}-x_{N}$とすると、
$$n’L’=n”L”$$ というてこの規則が成り立つ

参考:中村和郎 ライフサイエンスの物理化学演習 三共出版 p 89

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