カルボン酸塩化物は加水分解によってカルボン酸になりますが、同じような反応機構でカルボン酸塩化物はアルコールと反応してエステルになります。そのため、加水分解と同様、ピリジンまたはNaOHの存在下で行います。
おそらく、これが実験室的にエステルを合成する最も一般的な方法です。
詳細な反応機構は下図のようになります。
また、この反応はカルボン酸塩化物またはアルコールのどちらの側がかさ高い場合でも反応速度が低下します。そのため、立体障害のより小さいアルコールのみをエステル化させることということも可能です。
参考:マクマリー有機化学 中 第8版 p794, p795