光が波と粒子の二重性を持っているなら、これまで粒子であるとしか考えられてこなかった「物質」そのものも波の性質を持っているだろうという、予想から提案されたのが、ド・ブローイ波という概念です。
アインシュタインにより光子は波長$λ$と運動量$p$には以下のような関係が成り立つことが既に示されていました。
$$λ=\f{h}{p}(hはプランク定数)\tag1$$ド・ブローイは粒子の運動量は$mv$で与えられるため、この式が「物質」にも適用できるならば、速度$v$で運動する質量$m$の粒子は$$λ=\f{h}{mv}(\because (1)式にp=mvを代入)$$で与えられる波長の波を出しているだろう、と主張しました。
例題
100mを10sで走る体重60kgの陸上選手のド・ブローイ波を求めよ。
$$\b
λ&=&\f{h}{mv} \\
&=& \f{6.62×10^{-34}[{\rm Js}]}{60[{\rm kg}]×\s{\frac{100}{10}}[{\rm ms^{-1}}]}\\
&=& 1.1×10^{-36}[{\rm m}]\\
\e $$
100mを10sで走る体重60kgの陸上選手のド・ブローイ波を求めよ。
$$\b
λ&=&\f{h}{mv} \\
&=& \f{6.62×10^{-34}[{\rm Js}]}{60[{\rm kg}]×\s{\frac{100}{10}}[{\rm ms^{-1}}]}\\
&=& 1.1×10^{-36}[{\rm m}]\\
\e $$